サラリーマンが農地を買うための方法は?
- Sachiko Fukushima
- 2024年6月17日
- 読了時間: 5分
更新日:2024年6月21日
今は会社員(サラリーマン)だけど、田舎に畑を買って週末通って畑で野菜を育てたり、あわよくば農業を始めてみたい・・・という願望を持っている人も少なくありません。
果たしてサラリーマンをしながら、畑を買って週末農業を始めるにはどうしたらいんでしょうか…。

**目次**
畑(農地)とは、農地の種類
畑というのは農地です。農地は「農地法」という法律で規制されています。
農地法はどういった法律かというと、
農地は重要な国民のための資源なので、農地を農地以外のことに利用することを規制することで農地を守り、農業上の利用を確保するための措置を講ずることで、耕作者の地位の安定と国内の農業生産の増大を図り、国民への食料の安定供給の確保をする目的のための法律です。
農地にはどんな種類があるかというと…登記簿上の地目で言うと
田、畑、果樹園、牧草採取地 などなど、その他、山林や宅地などの地目でも、現況農地として利用している土地は、農地法の適用を受けます。(以前、登記簿上の地目は宅地だったのに、畑として一面利用している土地があったのですが、そこに住宅を建設するために農地法の手続きをしたことがあります)。
登記簿上の地目、という種類の他に、農地は別の分け方で分類することができます。この分類の仕方は、田畑のような種類ではなく、周辺に農地がどのような広がりをしているか、その広さなどの状況で分類されます。
農用地区域・・・この区域では農業を推進しましょう、と行政が決めた区域
甲種農地・・・市街化調整区域の中で、特に良好な条件を備えた農地
第一種農地・・・10ヘクタール以上農地が広がっている一団の農地、土地改良事業などの対象になった農地など、生産性が高く良好な条件の農地(だだっ広く、一定規模の田んぼなどが広がっているような場所は、この第一種農地の可能性が高い)
第二種農地・・・第一種農地、第三種農地以外の農地(だだっ広いとこにある農地でもなく、市街化しているところにある農地でもないような農地)
第三種農地・・・駅から300m以内の場所にあったり、市街化している場所にあるなどの農地
上記のような分け方は、主に農地を農地以外の目的で利用したいと思っている場合に、どんな種類の農地を選ぶかによって、手続きの難易度などが変わります。

畑(農地)を買う時の手続き
畑(農地)を買う時は、農地法に基づいた手続きが必要です。
まず、農地を耕作の目的で購入する場合は「農地法第3条許可申請」を行います。農地法第3条許可申請は、その農地がある自治体の農業委員会へ提出します。
農地を購入し、住宅を建てたり、駐車場にしたりして、耕作以外の目的で使用するために購入する場合には「農地法第5条許可申請」を行います。農地法第5条許可申請は、その農地がある自治体の農業委員会を通して、その農地がある都道府県で最終的に審査をされる手続きです。
今日は「農地法第3条許可申請」を行って、農地を購入できるようにするためには、どのような条件を備えておけばいいのかについてお伝えします。

畑(農地)を買うことができる人の条件は
畑(農地)を買うためには、「農地法第3条許可申請」を、その農地がある自治体の農業委員会へ提出して審査をしてもらい、条件が整っている人が許可をもらえて、農地を購入できるようになります。
それでは、どんな条件を満たせばよいのでしょうか?
この条件が全て整っているときに、農業委員会は農地を買うことに許可を出してくれます。
それではもう少し詳しく見ていきましょう。
まず、
1 農地のすべてを効率的に利用するための営農計画を持っていること
もし今、あなたが他にも農地を所有していたら、その所有している農地を全て効率的に使用してないといけません。所有している農地を耕作放棄して荒れたままにしていませんか?そんな農地を持っているなら、新しい農地を購入するのではなく、荒れているところを整備してからにしないといけません。
また、効率的に利用するためには、所有する農地の面積や、栽培する作物によっては、一人で人力では無理…(^-^;
ということもあるかもしれません。営農計画に応じた機械や労働力などを備えているか、も判断の基準になってきます。機械を購入するには資金が必要になります。機械を買わずにまずは人力で…ということなら、最初から広い面積の農地を買おうとすると無理があるかもしれません。
2 農地の取得者が、必要な農作業に常時従事(原則、年間150日以上)すること
サラリーマンの独り者には、いきなり農地を買うには無理がありますね。でも、自分はサラリーマンでも配偶者や家族などがフリーに動けることが出来る人なら、サラリーマン(その他、現役農家じゃなくても)購入も可能かもしれません。自分の名義になるからと言って、自分一人が年間150日以上の労力を出さなくても、家族などのサポートがあるなら条件がクリアできます。
あと、実際にその農地に通うことが妥当な距離かどうか…も大事です。片道何時間もかかるような場所だと、ハードルが高くなるでしょう。できるだけ近くの通いやすい農地を選んでください。
3 無農薬栽培の地域で農薬を使用しないなど、周辺の農地利用に支障がないこと
例えば、あなたがその農地を買って耕作を始めることで、今、現に耕作している人達のやり方に反することをするようにならないか、無農薬栽培をしているところで農薬を使用したり、集落が一体となって特定の品目を栽培するのを邪魔するようなことをしたり、他の水利権者の権利を阻害したり・・・要は、その地域の慣行を守り、その周辺の農地を守る取組(草刈りや話し合いなど)にはきちんと参加して、地域の人たちの邪魔をするようなことはしてはいけませんよ、ということです。
さあ、あなたはこのような条件を全て満たすことができますか?
高知県内の農地買いたい、借りたい!という方、
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